すみだ5000人の第九レッスンメモ(2019/10/9 14:30 発音指導あり)
横尾桂子先生の発声発音指導と大塚正仁先生の音楽指導が並行ですすむレッスンでした。
横尾先生のドイツ語発音が5000人の第九の標準なんだな、と理解。
大塚先生はバリトン。フロイデからMまで、特に前半を丁寧にさらいました。
【横尾先生のボイトレ】
右手を後ろから前に回しながら音階をレガートで歌い、背中の筋肉や体幹を使う発声の練習。
声の出し方はマヨネーズのチューブをゆっくり絞り出す感じ。
おなか(横隔膜)を安定的持ち上げながら、口から空気を10メータ―先のダーツの的に当てる意識で、息の流れをそこに届けるように発声すると遠くまで届く声になる。
口の中を開けてそこに声を響かせる。口を開ける大きさは崎陽軒のシュウマイサイズで。
ウムラウトは「ウ」をその崎陽軒のシュウマイの口で作って、「イ」や「エ」を発声する。
「イ」は口をあまり横に引かないで歌う。そうすると滑らかに歌える。
「W」は少しだけ下唇をかんでから唇の隙間から息を出す。「B」ははっきりした破裂音。werden Brueder のところはこの違いを出す。
息は鼻から吸うが、その時、鼻の前にある何かいい香りのものを鼻腔の奥の空間に吸い込んで味わうような気持ちで行う。その呼吸法のままでハミングの練習から、「ウー」の発声練習をして、口蓋の奥で響く発声法の練習。
【ドイツ語の発音】
言頭の子音をしっかり発音するとドイツ語らしくなる。語尾は軽く。そう考えると語尾のerがアーなのエルなのかがあまり差がなくなる。
Zauber ツアオバー ツアオ、ツの入りとオをしっかり発声する。
Shoener シエーネ とシを柔らかく美しく。 Seeleも同じ(ズエーレ)。どちらも大事な単語なのでその意味を考えて美しく歌う。
短母音と長母音をしっかり歌い分ける。とくに長母音を短く歌わないこと。Reben(レーベン)とか Gegeben(ゲゲーベン)とか。
【フロイデ】
デがだらっと下がらないように。音程を高め、発声は短めで終える。
【Dのパート】
Streng geteilt シュトレンゲ タイルト と歌っては意味が通じない。 シュトレン ゲ タイルト と歌う。
【Jaのパート】
バスのJaの入りのfは強く。その1拍後に残りの3パートがかぶせて入るところはさらに大きいfできれいに重ねる(ここはみんながJaで合意するところだから)。
auch とauf の発音をしっかり区別する。
Und がタイで繋がっているとことを ウーントとしっかり伸ばして表現する。トもしっかり。
【Kuesseのパート】
またしてもテノールのWurm ge ge benの半音のずれを指摘された。(自分も当てはまる。練習CDの耳コピ暗譜の甘さの弊害だな。ピアノで音取して悪い癖を直そう。確かに、最初に歌った時はここが一番難しかった)
【vor Gottーカンニングブレス】
大友先生はめちゃ引っ張るのでカンニングブレスをしてつないでいい。カンニングブレスとは長音発声の途中で、息が切れる少し前に余裕を持ってそっとブレスして、音程が乱れないように注意して再発声すること。合唱団のそれぞれのメンバーがそれぞれ違う場所でそれをすれば、全体としては長音が保たれるのでOK。
【男性合唱】
最初のLaufetの「ラ」を音符と母音を合わせて発生する。そのために「ラ」の発声のために舌を歯の裏側に当てる準備は音符の前にやっておく。後ろの席の人はより早めにフライング気味で発声していい。(おお、精緻な合唱を求めらえているなあ。男性は少ないからなあ、女性の4分の1か5分の1ぐらいしかいない)
【Mのパート】
Elysium のlyはウムラウトの発音が正しい(プロでもできていない人がいると横尾先生のコメント)
【連絡事項】
事務局からは、参加者が5100人になって、国技館の席割に苦労しているとのこと。
台風一過の14日のレッスンはやる方向。
以上です。