国技館5000人の第九レッスンメモ(北川先生、2020/1/28 18:30 蒲田アプリコ小ホール)

大御所北川博夫先生のレッスンの2回目。私は北川先生は初めて。寒い雨の夜なので集まり具合はどうなんだろうと思ったが、宴会場のような会場を横長に使って、横方向に24席、奥行き方向に5列椅子を並べて、計120席が用意されている。そこに、およそ、アルト35人、バス15人、テノール10人、ソプラノ30人の約90人が、ピアノに向かって左から着席しました。

ステージがないので、ピアノ(スタンウェイのD-274だと思う。大ホールで使うとても良いピアノを小ホールに持ってきた感じだ)が床に直置きされている。

北川先生が登場。同じ床面にいらっしゃるので、2列目に座った私は先生のほぼ正面の最前列となって、何度も目が合ったような気がした。テノールは10人(8人だったか)と心細い。フーガのところなど個人的ダメ出しが来るのではないかとの緊張感を持って声出しから開始。

先生が自らピアノを弾かれて発声練習が始まった。先生は声楽家(バス)なので、声を体に響かせて、発語をしっかりすることに重点を置かれた指導です。声の間をしっかり切る発声、声をつなげてレガートで歌う発声、倍のスピードで歌う発声を、まずマ行(マ-メ-ミ-モ-ムだったかな)で行い、そのあと巻舌を伝う、トリ、トラでやりました。

発声練習の途中で、先生のウィーン留学時代の声楽レッスンの厳しさ(発声、特にドイツ語の最後の子音の発音が甘いと、分厚い楽譜本を投げつけられて怒られた。ウィーンのドイツ語の訛はひどい。1-2-3のアインツバイドライがそう聴こえない。ボン生まれのベートーベンも最初ウィーンに行ったときは訛ったドイツ語に苦労しただろう。ウィーンに行ったらドナウ川とブドウ畑の見えるカーレンベルクの丘?に行くこと)の思い出話や、べートーベンの小話(某貴族夫人とのアバンチュールなど)も入る。シンフォニーは7番がお好きだそうです(それと6番の田園も)。

さあ、フロイデから練習開始。子音の発語に注意が頻発します。キュッセはまずテノールとソプラノが一緒にハモる(8分音符で音が動く)ように2パートで合わせる。その後バスとアルトが一緒にハモる(4分音符)練習をして、最後に4声で合わせる。テノールは8分音符の後の音の子音の発声をしっかりするようにちょっと固めに歌うようにとの指導です。ガープのプやフロイントのト、ゲプリューフトのゲの子音をしっかり発語する。

男声合唱もしっかりさらう。テノール1は人数が少ないのでソロを歌っているような気分だったなあ。ブリューダアのダア、オイレエのレエの音程の変わるところの発語をしっかりする。Held zum Siegenはヘルトのトをしっかり言ってからツームと言う。

フーガに入る前のIhr stuertのところをしっかりさらう。入りのところでテノールのシ♭がソプラノのレにならないようにとの注意。ここのGmト短調)のコード(ソ、シ♭、レ)をしっかり短調のコードで響かせることが大事(真ん中のシ♭を歌うテノールの音程が大事です)。ここもまずソプラノとテノール、その後アルトとバスで音程をしっかりとる練習をしてから4声で合わせた。

このト短調で始まった後、ハ長調へ長調と転調していくところをそれがわかるようにきちっと和音のコーラスをすることが大事とのご指導です。(Welt!はドミソでハモるのでハ長調ですね。Sternenはファラドなのでヘ長調と言うんでしょうね)。

フーガは各パートがフロイデシェーネのメインテーマを歌ってるときはしっかり歌うことが大事。

フーガの後Rのパート: uebermの最後のムをしっかり発生すること。

おさらい練習はRまででした。北川先生はあと2回蒲田の夜のレッスンがあります。120人の会場が溢れるという事はなさそうですね。