オペラ

モーツァルト、格別に心に響く。その理由は、自然から拾った肉声のような歌が、調性に捕らわれずに揺らいでいて、それが共鳴を手掛かりに連続的な転調で見事に解決されていく様子に魂が揺らぐからと、「K.545」を弾き、「レクイエム」を学び、小林秀雄を読んで思った、というお話。

多くの人が言う。「モーツァルトは他の音楽とは違う」と。 私も「モーツアルトか、それ以外か」というぐらい別格に思える。なぜなんだろう。 「それはモーツァルトが天才だからさ。」そうかもしれない。 それでは先に行けないので、モーツァルトをモーツァル…

ワーグナーの「ニーベルングの指輪」をMETのライブヴューイングで全四夜見た。ヴォータンの思いを推し量ってみた。

ワーグナーの「ニーベルングの指輪」。何を描いているのかとても興味があった。しかし、この長大なオペラをまさか全部見ることはないだろうと思い、20年ぐらい前に図書館で本を見つけて4巻読んだ。 あらすじはおおよそ理解したけれど、これをオペラにしたワ…

二期会のモーツァルト「魔笛」(宮本亜門演出)を東京文化会館大ホールで観て思ったこと(2021/9/9)

モーッアルトの「魔笛」(K.620)。モーツァルトが亡くなる1791年に作曲された最後のオペラ作品(ジングシュピール)。 2幕で2時間40分程度の作品。 今回初めて観た。すべてにモーツァルトが溢れてていて、素晴らしい。プロジェクションマッピングを使った宮…

METライブビューイングの「アイーダ」を観た。見どころ、聴きどころ満載で楽しめた。

ヴェルディのアイーダ。これを劇場で見るのは厳しいご時世に、METのライブビュービューイングで堪能した。 2018年の上演。METの昇降機全部を使いきって演出し、舞台や大道具の使いまわしが凄い。合唱団は100人以上。ソリストは文句なしの名手ぞろい。 METラ…

ヴェルディの「椿姫」をMET(メトロポリタン歌劇場)のライブビューイング映像(映画)で見た。とても良かったので鑑賞後の感想を綴ってみる。

2020年11月29日に鎌倉芸術館小ホールでヴェルディのオペラ「椿姫」のMETの舞台のライブビューイング(2018年12月15日のライブ映像記録)を見た。 METにいるのと同じように幕間があって、その時間を使って歌手や指揮者へのインタビューやメイキング映像(指揮…