数学

複雑系の研究で有名な、サンタフェ研のジョフリー・ウェストの著作、「SCALE:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則」を読んで思ったこと。

この本の主題は、ずばり、複雑系と言われる、生命、都市(社会経済活動)、企業の成長と死を説明する共通のモデル(スケーリング則)があるのかどうかという事にある。 その結論は、生命と企業は線形以下のスケーリング則に則るので、同一種の中では大きくな…

ガロア、あの革命後の動乱とコレラにまみれた激動の1830年頃のパリで、その後の数学のありかたを変えるような天才の輝きを示しながら、わずか20歳で投獄され、決闘による死を迎えた。そんな男とその数学のことを時代背景も含めて知りたくてこの本を読んだ。同じ時期を描いた「レ・ミゼラブル」と重ねてみるとしみじみするなあ。

ガロア。その名前を始めて聞いたのは中学3年生の時だった。物理の先生が、何かの折に、「数学の才能は若いうちに発揮される。ガロアを見ろ。天才的な論文を獄中で書いて、決闘で死んだんだ。その年はわずか20歳だ。」 若くして決闘で死んだ天才というのは、…

IUT(宇宙際タイヒミュラー)理論の紹介書に刺激を受けて、数学 - 物理 - 哲学の世界を妄想してみた。

IUT(宇宙際タイヒミュラー)理論の紹介書を読んでみた。望月新一氏(現京都大学数理解析研究所教授)の構築した独創的な数学で、これの応用の一つとしてABC予想を解決したとされる。 ABC予想は下記に説明があるが、どうも、足し算と掛け算の根深いところに関…