書評

ハーバード老化生物学研究センター共同所長のD.A.シンクレア氏が著した「ライフスパン(老いなき世界)」を読んだ。老化を情報理論的に考えているところ(デジタル情報である遺伝情報のコピーミスを訂正すれば老化しない)が新鮮だった。

ハーバード老化生物学研究センター共同所長のD.A.シンクレア氏が著した「ライフスパン」(2019年に原作)の日本語版(2020年9月)を読んだ。 よく売れている本なので、「老化は病気なので、化学物質を摂取することで予防や治療ができる。」という氏の主張は…

パリで出会った川瀬巴水。平塚の川瀬巴水展でやっと本物を見て、いたく心に沁みたというお話。

川瀬巴水のことを初めて知ったのは、3年前(2018年)にパリを観光旅行して、パサージュ巡りをしていた時のことだ。 とある本屋に立ちよって、ジャポニズム関係のものがいっぱいあるなあ、と棚を眺めていると、 「あれ、このKAWASEって人、あなたの親戚なの」…

このブルームバーグの記事を読んで、DeFiの世界での暗号資産の取引は、イーサリウムのセカンドレイヤーで金融技術を駆使したスマートコントラクトを使って異次元的に凄いことをやっているのに驚いたというお話。

金融のプロであるFBの友人が、下記のブルームバーグの記事をFBで紹介してくれた。 www.bloombergquint.com それを見た私は、タイトルから内容を推測して、甘いコメントをしたところ、その友人は、私が読み取れなかったこの記事の核心部分に気づかせてくれる…

複雑系の研究で有名な、サンタフェ研のジョフリー・ウェストの著作、「SCALE:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則」を読んで思ったこと。

この本の主題は、ずばり、複雑系と言われる、生命、都市(社会経済活動)、企業の成長と死を説明する共通のモデル(スケーリング則)があるのかどうかという事にある。 その結論は、生命と企業は線形以下のスケーリング則に則るので、同一種の中では大きくな…

ビジネスと人生の「見え方」が一変する、生命科学的思考、迷いなく生きるための生命講義 を読んでみた。

ビジネスと人生の「見え方」が一変する、生命科学的思考、迷いなく生きるための生命講義 を読んでみた。 著者の高橋祥子氏は、京大を卒業してから、東大の院で生命科学を専攻し、博士課程在籍中に、個人向けにゲノム解析サービスを提供するベンチャーを起業…

人はなぜ音楽に感動するのか。その理由が知りたくてこの本を読んだ。結果として「ホログラフィックな脳」という妄想にたどり着いた。

Daniel Levitin氏の「This is your Brain on Music」。2006年に米国で出版され評判になった本。その邦訳の版権がYAMAHAに移り、新版となって今年の1月に出たので読んでみた。 著者のLevitin氏はミュージシャンから音楽プロデューサになり、その後神経科学者…

ダン・ブラウン「ORIGIN」の読後メモ。汎用AIや量子コンピュータ、生命科学と宗教、スペインの歴史。エンタメ満載。

だいぶ前に読んだんだけど、ダン・ブラウン「ORIGIN」の読後メモを作っておこう。 https://www.amazon.co.jp/Origin-Novel-Dan-Brown-ebook/dp/B01LY7FD0D/ref=sr_1_1_twi_kin_1?ie=UTF8&qid=1526719406&sr=8-1&keywords=origin%20dan%20brown&fbclid=IwAR27…

宇宙論を学んだメモ。AdS/CFTとホログラック宇宙論がマルチバース宇宙を拓く

昨日、あるオフ会で宇宙論の話が出て、AdS/CFTとホログラフィック宇宙論のことが話題になった。いろいろ会話したなかで、今まで調べて考えてきたことを纏めておきたくなった。 今妄想しているのは、次のようなこと。 宇宙そのもの(Dinge an sich)は冗長多次…

「イタリア語の歴史 俗ラテン語から現代まで」を読んで、言葉は生きている文化であり、コミュニティの根幹であるとの思いを強くした。楽しく読めて学びが沢山ある良書です。

最近、イタリア語と、その源となったと思われるラテン語に興味を持っている。地元の図書館の蔵書をネットで検索していて、たまたまこの本を見つけた。 著者は2人のイタリア語史の大学教授。学者の書いたものというと、引用だらけで、読みにくい、堅苦しいも…

福岡伸一氏の「フェルメール隠された次元」を読んで思ったこと

福岡伸一氏。「動的平衡」で有名な分子生物学者。氏は凄まじいほどのフェルメールオタクでもあって、フェルメール作とされる37点の絵画全部をデジタル技術を使ってリ・クリエイト(今の現物のコピーでなく、作成当時の色合いなどを科学的に予測して再現する…

吉森保 阪大教授の、最先端生命科学の良質な入門講義書、「LIFE SCIENCE 長生きせざるを得ない時代の生命科学講義」を読んで思ったこと

吉森保 阪大教授の、最先端生命科学の良質な入門講義書を読んだ。 タイトルは「LIFE SCIENCE 長生きせざるを得ない時代の生命科学講義」。 タイトルは覚えきれないほど長いが、その記述は、「科学とは仮説検証である」ことから始まって、平易な言葉を用いた…

2020年6月30日にこの本を読んでみた。

瀧本哲史氏。東大法学部卒業と同時に助手(ほぼ首席卒業を意味し、そのまま進めばいずれは東大法学部教授)になりながら数年で退職して、マッキンゼーに転職。その後、エンジェル投資家として成功し、京大客員准教授として「企業論」や「意思決定論」を教え…

三島由紀夫vs東大全共闘の映画を見て思ったこと。

三島由紀夫。高校生の頃、「おれは三島と谷崎が好きだ。」と嘯いていた割にはその本質はわかっていなかったような気がする。 大学生の時に、豊穣の海を読んだけれど、「暁の寺」以降は難解で、理解できなかったことだけを覚えている。 一つ思ったのは、「あ…

ガロア、あの革命後の動乱とコレラにまみれた激動の1830年頃のパリで、その後の数学のありかたを変えるような天才の輝きを示しながら、わずか20歳で投獄され、決闘による死を迎えた。そんな男とその数学のことを時代背景も含めて知りたくてこの本を読んだ。同じ時期を描いた「レ・ミゼラブル」と重ねてみるとしみじみするなあ。

ガロア。その名前を始めて聞いたのは中学3年生の時だった。物理の先生が、何かの折に、「数学の才能は若いうちに発揮される。ガロアを見ろ。天才的な論文を獄中で書いて、決闘で死んだんだ。その年はわずか20歳だ。」 若くして決闘で死んだ天才というのは、…

ホーキングのビッグ・クエスチョンの答えを味わってみた。1000年先の未来を見た。

ホーキングのビッグ・クエスチョン<人類の難問>。しっかり読んだ。ホーキングの答えから私が読み取ったものを綴ってみた。 ①神はいるのか 神がいなくても宇宙物理学は困らない。宇宙の科学法則を神と呼ぶのは構わない。 ②宇宙の始まり方はどうだったのか …

IUT(宇宙際タイヒミュラー)理論の紹介書に刺激を受けて、数学 - 物理 - 哲学の世界を妄想してみた。

IUT(宇宙際タイヒミュラー)理論の紹介書を読んでみた。望月新一氏(現京都大学数理解析研究所教授)の構築した独創的な数学で、これの応用の一つとしてABC予想を解決したとされる。 ABC予想は下記に説明があるが、どうも、足し算と掛け算の根深いところに関…

ベーシックインカム。AIが仕事を奪う前に、コロナが仕事を奪い続けるのであれば適用を早めざるを得ない、とも思えてこの本を元に考えてみた。

(ユニバーサル)ベーシックインカム(BIと言う)。「国民全員に(0歳児にも億万長者にも)同額のお金(例えば毎月7万円)を政府が配る」という考え方。 こんなことを言うと、 金持ちにまでお金を配ってどうする。 その財源は国債だろ、国の借金が増えて国家…

「戦略の本質」この本の視点で新コロナウイルスとの戦争に対する各国の戦略について考えてみた

「戦略の本質」。2005年の本。いくつかの大手企業の非常勤取締役をやっていた野中郁二郎氏を筆頭著者とする有名な本。企業戦略を考えるのに役に立つのかなと思って持ってはいたが、今まで読んでなかった。自粛巣ごもり生活の中の積読解消プロジェクトの一環…

シン・二ホンを読んで思ったこと。AIをビジネスに応用する専門家を自負する政府の委員なら、法改正を行ってAIを使う効率的な医療サービスの提供を可能にし、それによって浮いた予算を若者の将来投資に回す具体案を提示して欲しかった。それがないので自分でも考えてみた。

安宅さんのシン・二ホンというと、シン・ゴジラが流行った翌年(2017年)に財務総合政策研究所で行ったこのプレゼン資料が有名ですね。 「“シン・ニホン” AI×データ時代における⽇本の再⽣と⼈材育成」 https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy201…

「AIが人智を超える超知能となる時に、人間はAIとどう付き合うのか」を考える本を読んだ

MITの宇宙物理学の教授がAIと人間の未来について考察した本。原書は2017年の出版で、オバマやビル・ゲイツ、ホーキングが絶賛したと言われています。たまたま「誠品生活日本橋」の「誠品書店」に行ったときに、出たての日本語訳を見つけて思わず買ってしまっ…

「今の新自由主義的資本主義経済が作り出した格差社会を、マルクス経済学を現代の視点で見直すことで解決できるか」を語った本を読んでみた。

この本も表紙は客よせパンダで、むしろ裏表紙が内容を語っている。 マルクス主義を現代風に見直すことで今の格差社会に活路を見出したいというのがこの本の主旨であると思う。 マルクス主義を見なおそうとストレートに言うと、あの無茶苦茶だったレーニン・…

メディアのあるべき論を考え、現状を憂うにはよい本。知識人がメディア論の名著を紹介し、それに照らして現状を分析してくれるが、改善のための提言はない。

表紙と本の中身は何も関係ない(こんな、いかにも売らんかな、のタイトルをつけることに出版業の凋落を感じるなあ。むしろ、裏表紙が本の内容を説明している)。 本書は、メディアが政治権力と結託して人民をコントロールしているなんてことは少なくとも日本…

ロヴェッリ著「時間は存在しない」を読んでいろいろ考えたこと

「ループ量子重力論」を提唱するイタリア人理論物理学者カルロ・ロヴェッリの書いた啓蒙書。 「量子重力の基本方程式は時間変数を含まず、変動する量の間のあり得る関係を指し示すことでこの世界を記述する。」だから時間は存在しない。 「ループ量子重力論…

話題の本を読みました。

話題の本を読みました。 表題からは分断を煽るかのような本に見えるが、そうではなかった。世界で起きている分断の事実の確認、その原因の理解、分断が進んでいくことに対する処方箋とそれがもたらす社会がユートピアかディストピアかに思いを巡らすにはいい…

「1万人の第九」の経験談の本を書きました。そのプレビュー版です。「ゴスペル」のライブの体験談もあります。

「1万人の第九」の経験談の本を書きました。アマゾンのキンドルで8月11日に発売されます。そのプレビュー版です。 人生100年時代を楽しむ 大人の歌の始め方 「1万人の第九」と「ゴスペルライフ」の感動の舞台へ行こう 目次はじめに歌が歌いたい第一章 おとな…

「超訳 ヨーロッパの歴史」を読んで自由主義と民主主義などについて考えた。

「超訳 ヨーロッパの歴史」を読んだ。 丸善あたりでは売れているようです。結論を言い切った文章を連ねているので、特に前半は読みやすい。欧州を、ギリシア・ローマからEUまで、文化、言語、制度、主義、宗教などの視点で論じている。 現代では、自由主義と…

【試し読み】「人生100年時代を楽しむ おとなのピアノの始め方 発表会でショパンが弾けるゴキゲン練習法」

令和元年7月14日に「人生100年時代を楽しむ おとなのピアノの始め方 発表会でショパンが弾けるゴキゲン練習法」をキンドルで出版しました。その「試し読み」を下に記します。 全編はアマゾンで購入できます。 https://www.amazon.co.jp/dp/B07TY8SRW7/ref=sr…

「人生100年時代あなたが輝くひとりビジネスの準備術:40代で始めるサラリーマン出口戦略」を出版しました。

3冊目の本をアマゾンで電子出版しました。 内容を紹介します。人生100年時代の生き方に悩んでいるあなたへこの本は、現在企業に勤めていて、「このまま同じ会社に定年まで勤めて、その後は雇用延長という人生を描いても展望がない。卒サラするにもリスクがい…

アマゾンの電子書籍(Kindle)はパソコンやスマホで読めます。

アマゾンの電子書籍(Kindle)は専用端末を買わないと読めないと思っている方がいらっしゃいますが、パソコンやスマホで読めます。そのことを説明します。 1)PCで読む アマゾンのサイトで Kindle for PC を検索してください。 0円のアプリが見つかります。…