聖徳太子1400年遠忌記念「聖徳太子と法隆寺」展を見て感じたこと。

今年は聖徳太子が621年に亡くなってから1400年。それを記念した展示会を国立博物館で観て来た。

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国宝の「薬師如来坐像」や、四天王立像の「広目天」、「多聞天」。重要文化財の「日光菩薩」、「月光菩薩」の立像など、およそ1400年前の飛鳥時代のものだけでなく、その後、聖徳太子を記念して作られたられたものが数多く展示されている。

平安時代、太子の500年遠忌(1121年)に作られた、「聖徳太子および従者像(国宝)」(全部で5体)や、鎌倉時代(1285年)の「十七条憲法版木(重文)」など、太子への尊崇の念を感じるものが数多く展示されている。

その背景には、聖徳太子が亡くなってから、聖徳太子は「救世観音」の生まれ変わりだという信仰が生まれたことがあると言う。

「救世観音」の仏像は法隆寺夢殿の本尊であるが、秘仏として公開されることはめったにない。

その「救世観音」像が、これも法隆寺にある「百済観音」像とともに、8K 3DCG画像で動展示されているのはちょっと感動ものだった。ホログラムではないので、ディスプレイは平面なんだろうと思うけれど、3DCGのテクニックでかなり奥行感のある見事な表現になっている。

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摸本ではあるけれど、昔の一万円札の原画となった「聖徳太子二王子像」も見られる。

日本の古代に思いを馳せるよい展示会でした。