AI人工知能EXPO 参加メモ その3 (SenseTime) 印象に残ったのは Huawei/iFlytek/SenseTimeの中国勢だったその訳は。
SenseTime
SensTimeはMegviiとともに中国を代表する顔認識AIのトップ企業です。
顔認識技術は国家の安心安全にかかわっています。なので、中国にデータべースを持つ企業は日本では警戒されるはずで、まさか展示会に出展しているとは思いませんでした。ブースの展示を見ていると日本人の説明員が話しかけて来たので、いろいろ会話しました。
私「御社は中国の顔認識企業なので、データはみんな中国にもっていかれると思って日本では警戒されるんじゃないですか」
説明員「日本のお客様が中国の生データにアクセスすることはないし、日本のお客様のデータは中国本社には上げません。プライバシーの属性を無くしたデータだけを吸い上げるという事もしません。中国のデータを使って学習した結果のAIのモデル(推論エンジン)をお客様に提供し、お客様がお客様ご自身で集められれるデータのみに閉じた形で弊社の提供する推論エンジンをチューニングして使って頂きます。」
私「私の顔が映っているデモがあるけどこれは何。」
説「デモとして、お客様の顔に魅力度の点数をつけています。」
私「えー、私の顔の魅力度は68点ってこと?どういう根拠で採点するの。」
説「基本は中国人のデータで、顔写真を多数の人に見せて好き嫌いの評価のアンケートを記入してもらい、それをベースデータにしています。誰かが恣意的に点数を付けたものをベースにしているわけではありません。」
私「顔に点数つけるって、美容整形業界や、化粧品業界が興味持ちそうだねえ。あなたの顔は今何点だけど、こういう美容整形や化粧をするとこういう顔になるって、AIで作って見せて、それで点数何点あがりますよって、わかりやすいじゃないですか。」
説「そのためにはどういう顔が100点かをあらかじめ決める必要があります」
私「それは高須クリニックが決めるんじゃないの。韓国女性の顔が同じように見えるのは高須先生が自分の趣味に合わせて同じように整形しているその技術を、韓国の美容整形医が真似ているという噂もあるし。」
と、盛り上がった会話になりました。
中国ではセサミクレジット(芝麻信用)が有名ですが、人の属性に点数をつけるのは便利で有効な面もあるけれど、扱いを間違えると副作用も大きい。
https://innovation.mufg.jp/detail/id=244
予備校の模試の偏差値や信用スコアなどようなラベリングデータで人の人生が決まるわけではないし、それで人間がランク付けされるわけでもない。
でも、そういったインデックスを使ってAIがビジネスや人との出会いの機会のマッチングを効率的に行う社会になると、点数の高い人はますます点数の高いひととつながるようになり、そうでない人はそうでない人としかつながるチャンスがなくなる。そういうことで社会の格差がますます助長される方向に行く懸念があります。
信用スコアは日本でも銀行の融資判断に使われ始めています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34889150S8A900C1MM8000/
注意深く見ていく必要があるでしょうね。
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